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Scrivenerのコンパイルが(web同人字書き的に)すごい

Scrivener本を公開しておられる作家さまがGoogle+でテンプレートを配布してくださっているので、それを元にいろいろ改造をしたものを、最近は使用しています。
さて、そのScrivener。非常に賢いアプリです。
文章の入力やファイル管理などは「まあ、このぐらいなら他のアプリでも同等にできるよね」という感じなのですが、大量に書いた文章を他の場所で使える形に出力する際に、本領を発揮してくれます。


文章を青空文庫フォーマットで記述し、

書く

こうやってデータを格納してゆくと、

格納する


コンパイル一発で、pixivの投稿用特殊タグに変換・追加した上でテキスト出力してくれます。

変換!

左が青空文庫フォーマットで出力した文章、右がpixivフォーマットで出力した文章です。
つまりはタイトルやルビの変換・改ページの位置指定などに手間をかける必要が、一切ありません。しかもタイトル部分は、自動でナンバリングしてくれます。なんだこれ神か(語彙力の消失)。

プログラミング用語でいわれる「コンパイル」は、プログラミング言語で書かれた文字列(ソースコード)を、コンピュータ上で実行可能な形式(オブジェクトコード)に変換することを指します。しかしScrivenerの場合は、格納・配置したテキストを出力先の形式に合わせて変換することを指しています。
青空文庫フォーマットの変換や文字の字下げなどについては当然ながらScrivenerの機能ではなく、配布してくださっているフォーマットに設定されているものなので、まっさらな状態からこれを行うにはきちんと設定が必要です。また、フォルダごとの出力形態や変換といった細かな部分も、前もっていろいろ設定しておく必要があります。
上の文章でいえば、間に入る改行の数を調整したり、場面転換時の区切り文字をそれぞれ違う文字にしたり、ナンバリングの数字の表記を指定したり、細かい点では改ページの後に入る改行を正規表現で強引に削除したり、HORIZONTAL BAR(――)として入力しているダッシュをEM DASH(——)に変換しています。
オフラインで縦書きにする際は前者でないと繋がらないフォントが多いことと、pixivの小説ページので指定されている明朝体は(少なくともMacだと)EM DASHでなければ繋がらないことが理由です。ゴシックにすると繋がらなくなったりもしますが……これ、どうにからないんでしょうか……。

また、青空文庫フォーマットで出力するのは私の場合文章を推敲する時か、別アプリでテキストを読み込んで段組みを行う(オフライン用に整形する)時に限られるので、そちらで出力する際は改ページの指定そのものを無視しています。
つまりは出力結果を事前に想定し、仔細に設定しておく必要がある訳です。
しかしお膳立てが済んでしまえば、後は何も考える必要がありません。文章を書き、出力後の構造を考えながらデータを配置するだけです。
このぐらいの文章量なら手修正でも問題ありませんが、場面転換や改ページの大量にあるン万文字の文章だと、コンパイルの力は絶大でした。

タイトルで「字書き的に」と銘打ってはいますが、コンパイルが便利なのはpixivに限ったことではなく、この手を使えば「最初はpixivで公開したけれど、後ほど個人サイトの方でも公開したい」といった用途があった場合、もろもろをHTMLタグに変換して出力する設定を作ることで一発流用できます。もちろん、なろうなどのフォーマットにも合わせられます。手間が減るのは、それだけで良いことですね。


Scrivener自体は高額なアプリなので、同人だけで使用するのを考えているのであれば、正直購入する必要は薄いです。だって現在の定価は5,200円ですから、おいそれと勧められないです。
「だったらお前はなぜ買ったんだ」といわれると、「私はアプリを試すのが趣味みたいな人間ですし」と返すしかなかったりします。この辺は元IT屋のさがですかね。だって、便利になると(自分が)嬉しいじゃないですかー、みたいな。
だからあれです、これは「しゅごいよ!(語彙力の以下略)」というだけの記事です。はい。

ただ、Scrivenerは公式サイトで30日間無料のお試し版(Mac版とWindows版があります)を配布しているので、興味をお持ちの方は試してみるのも良いのではないでしょうか。

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